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住宅ローンの繰上返済|タイミングはいつが良い?

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住宅ローンの繰上返済|タイミングはいつが良い?

住宅ローンの繰上返済はどのタイミングがいいでしょうか、というご相談も多くあります。
現在少し余裕がでてきたので繰り上げ返済に回した方が良いか、それとも手元資金として置いておくか、資産の活用方法を考えるか、等の選択肢があります。

繰上返済は、住宅ローンの総支払利息を軽減することにより、完済後の資産を増やすことへの一つの有効な手段です。
仮に住宅ローンの借入金利が1%だった場合、繰上返済することによりリスクフリーでリターンが1%あると考えられます。

ただ、やみくもに繰上返済をしていくことは、将来のキャッシュフロー上で支出が多く手元資金がマイナスに入る局面を生じさせることがあるので注意が必要です。

現状で比較的余裕があるご家庭でもお子様の成長と共に支出が増加することが多く、特に大学進学と教育費への出費が増えてきます。仮に一人目のお子様が35歳時、二人目のお子様が40歳時だった場合、一人目のお子様が18歳で大学に入り20歳になるころには55歳で役職を外れて収入減が見込まれる時期と重なることがあります。
二人目のお子様が20歳時には60歳となっており、一度退職し再雇用となる場合は、収入は半分以下というケースはざらにあります。

65歳で雇用が終了すると老齢年金が受給開始となりますが(現在現役の方の老齢年金開始時期はより遅くなることが考えられます)、さらに収入は減少しており資産を蓄積に回すことが徐々に厳しくなっているのが一般的です。

住宅ローン返済や生活費、教育費その他で繰上返済をしない場合でも資産がマイナスに陥っているケースもありますが、繰上返済をすることによりさらに悪化することがあります。

従ってキャッシュフロー表上の収支を時系列で重ね合わせて、完済時期のターゲットを想定することが重要になってきます。

実際のご相談のケースでは、皆さんが想定しているよりも時間がかかるケースもあれば以外に早く完済を想定できる場合もあります。

もう一つ多いご質問は住宅ローン控除との兼ね合いで、住宅ローン控除期間中は、繰上返済を待った方がよいのか、やはり繰上返済をした方がよいのか、というものです。

住宅ローン控除を受ける場合、10年間にわたって年度末の住宅ローン残債の1%が、所得税から控除され、控除しきれなかった部分が住民税(居住年が平成26年から平成31年6月30日までは13万6500円を限度とする)から控除されることになります。

税額控除ですので恩恵としては大きく、年間で最大40万円、長期優良住宅等では50万円まであります。
繰上返済をしていく場合は、利息の削減効果と控除の恩恵との比較になってきます。

簡単に言えば100万円を繰り上げると年末の残債は100万円減少しますので1%の1万円の減税効果がなくなります。

一方で100万円を繰り上げない場合、借入金利が1%であれば年1万円の利息が発生します。従ってこの場合、ほぼ相殺する形となります。

以下は4000万円の住宅ローンに対して毎年100万円を繰上返済していった場合と、10年経過時点で1000万円を繰上返済した場合との比較です。

 

借入額

4000万円

毎年100万円を

繰上返済

10年後に1000万円を繰上返済 軽減効果差額

 

総支払利息 約449万円 約515万円 ▲約66万円
住宅ローン控除 約288万円 約345万円  約57万円
実質利息支払額 約161万円 約170万円 ▲約 9万円

年100万円の繰上返済を進めた場合は、10年後に1000万円をまとめて一括返済した場合よりも利息支払いは約66万円減少します。上記の例ではわずかながら繰上返済をした方が有利となります。

一方で住宅ローン控除も約57万円減少するので9万円ほどの差額となります。
見方を変えると、ほぼ利息が付かない状況で資金を借り入れることができているという考え方もできます。1%より低い借入金利条件であれば、差し引きでプラスとなる状況も生まれる可能性があります。

住宅ローン以外でこのような条件で借入ができることは殆どないでしょうから、あえてこの期間は繰上返済をしないという考え方も検討できる場合があります。

ただ、この繰上用資金を消費に回してしまうと、意味がなくなってしまうので、どう保有しておくかという手段を検討します。

借りる方にとって現在の低金利は、悪くない条件と考えられますが、預ける方にとっては預貯金等からのリターンは雀の涙ほどです。普通預金で利率が0.001%とすると100万円預けても年間で利息が10円です。定期預金で0.1%となったところで1000円です。

それも選択肢の一つではありますが、この資金を他で有効活用できる方法はないかとのご相談も多くあります。

このような低金利の状況下では安定的に一定の効果を見込める運用先は非常に限られてきていますが、より積極的に活用するという考え方もあります。

住宅ローン控除期間中に、コストとしてゼロに近い状況に限って10年間活用する場合は、繰上返済をした場合との差額よりも高いリターンを見込めるものがあれば候補となり、10年の住宅ローン控除期間終了後の借入金利が1%の場合、それ超えるリターンを見込めむのであれば、あえて繰上返済ではなく資産を活用するという選択肢がでていきます。

収入が高く余剰資金が多い会社役員や個人事業主の方などは、最低限の住宅ローン返済を計画することをあえて選択されることもあります。

ただし、収入が高いことは必ずしもキャッシュフロー表上の収支や資産に余裕があることには直結しませんので注意が必要です。

資産を活用するという考えがない場合は、特に10年以降についてはリスクフリーで1%の利息が削減できる繰上返済を優先させた方がいいことになります。

当然これらの決定は、それぞれのご家族の考え方や方針が最重要になりますので、リスクとリターン、費用対効果を十分考慮の上検討していただければと思います。

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